メガネウオの古本屋さん

メガネウオ
メガネ1

分厚い体格。平べったい背中。そして小さな目と、鋭い歯。
このメガネウオは実に不思議な形をした魚です。
口と目は体の上のほうについています。
だから顎がこんなに大きい。
私は38年生きてますが、今までの人生で、ここまで顎が発達した生き物は
アントニオ猪木とアゴ勇ぐらいしか見たことありません。

メガネウオはこの大きな顎で、獲物を一口で食べてしまうんでしょうね。
メガネ2

普段は、こんな風に砂地に潜っているわけです。
目と口が確認できますか?

で、何も知らないで近寄ってきたほかの魚を一口で仕留めちゃうんですね。
写真では確認できないのですが、アンコウみたいにアンテナがあってそれをひらひらさせて、獲物をおびき寄せるらしいです。

さっきの写真みたいに全身外に出ているのは珍しいんですよ。
このメガネウオはある時、ダイビング中に偶然、私の目の前に飛び出してきて、砂の中に潜りだしました。
メガネ3

めったに見ない魚なので、私もしつこく、掘り出したんですね。
ちょっと、掘るとすぐに飛び出して、巨体には似合わないスピードですばやく泳ぎ、5mぐらい動いたところで、お尻のほうから、バコッバコッバコッっと器用に砂に潜っていきます。でも完璧には隠れません。写真のように目と口は砂の表面に出ています。だから、すぐに、居所はわかります。

で、しつこくそこをまた掘る。
メガネウオ逃げる。そして潜る。
やっさん☆掘る
メガネウオまた逃げる。また潜る。
やっさん☆しつこく掘る
メガネウオまたまた逃げる。そして、必死に潜る。
やっさん☆意地になって、追いかけ、またまた掘る・・・
で、とうとうメガネウオも疲れたのか、しばらく潜らないでじっとしていてくれたので、この写真を撮らせてもらいました。

自分でやっといて何ですが・・・
良いダイバーは、決してこんなことやっちゃいけませんよ!!
あくまでも海底世界を尊重し、お魚とは友達でいなくていけません!


メガネ5

しかし、なんでメガネウオなのかな?
このちっちゃいオメメがメガネみたいに見えるのでしょうか?

このふてぶてしい体格と風貌にメガネをかけたところを想像すると
無愛想な古本屋のおっさん
みたいな感じがします。

めったに口は利かないけれど、意外と子供好きだったりして、
たまに喋ったら、しょうもない、オヤジギャグとかいいそうなタイプに見えますよね?

「おっちゃん、この本なんぼ?」
「200・・・
万円!!
とかね・・・

で、「でひゃははははは!」と一人で笑う
古本屋メガネウオのおっさん・・・。
ギザギザの歯はおそらくタバコのヤニで黄色くなってることでしょう。


メガネ4




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